VPNパススルーという設定を見て、「オンにしないとVPNが使えないのでは?」と不安になったことはありませんか。結論から言うと、VPNパススルーはVPNそのものの機能ではなく、多くの人にとっては設定不要、むしろ触らなくていい項目です。本記事では、VPNパススルーとは何か、どんな場合に必要で、どんな場合は不要なのかを、ルーターやVPN方式の違いを踏まえて整理します。設定で迷っている方は、判断材料として参考にしてください。
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VPNパススルーとは、VPN通信を「実行する」機能ではありません。ルーターが、特定のVPN通信を遮断せずにそのまま通過させるための補助的な仕組みです。この点を理解しないまま設定画面を見ると、「オンにしないとVPNが使えないのでは」と誤解しやすくなります。まずは、VPNパススルーの役割と立ち位置を整理します。
VPNパススルーはVPN機能ではない
VPNパススルーは、暗号化やトンネルを作る機能ではありません。VPN通信がルーターを通過する際に、特定のプロトコルやポートをブロックせずに「素通りさせる」ための設定です。
VPNパススルー=VPNを使えるようにする機能、ではない
そのため、アプリ型VPNを使う多くの家庭環境では、パススルー設定が無効でもVPNは問題なく動作します。
「パススルー」という言葉の本来の意味
パススルー(pass-through)とは、「中身を処理せず、そのまま通す」という意味です。ルーターがVPN通信を解釈・加工せず、後段の機器や端末に委ねるための考え方と捉えると分かりやすいでしょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 役割 | VPN通信を遮断せず通過させる |
| 処理内容 | 暗号化・復号は行わない |
| 対象 | 特定のVPN方式・通信 |
何を通して、何を通さない機能なのか
VPNパススルーは、すべての通信を無条件に通す設定ではありません。対象となるのは、主に特定のVPN方式で使われる通信です。
- VPN通信をルーターで止めないための補助設定
- VPNを「動かす」機能ではない
- 必要な人と不要な人がはっきり分かれる
VPNパススルーは「VPNが使えない時の原因」ではなく「一部環境での通過条件」に過ぎません。
次のセクションでは、どんなケースでVPNパススルーが必要になり、どんな場合は不要なのかを具体的に切り分けていきます。
VPNパススルーは「常にオンにしておくべき設定」ではありません。必要になるのはごく一部の構成に限られ、多くの家庭利用では不要です。ここでは、どんな場合にVPNパススルーが関係し、どんなケースでは無関係なのかを整理します。
ルーター越しにVPNを張る場合
VPNパススルーが必要になる代表的なケースは、端末が直接インターネットに出るのではなく、ルーター越しにVPN通信を張る構成です。特に、社内VPNや拠点間接続など、ルーター配下からVPNサーバーへ接続する場合に関係してきます。
ルーターがVPN通信を途中で止めてしまう構成では、パススルーが必要
この場合、ルーター側が特定のVPN通信をブロックしないようにするため、パススルー設定が意味を持ちます。
PPTP・IKEv2など方式との関係
VPNパススルーは、すべてのVPN方式で必要になるわけではありません。特定の方式でのみ関係します。
| VPN方式 | パススルーの関係 |
|---|---|
| PPTP | 必要になるケースあり |
| IKEv2 / IPsec | 環境により影響 |
| OpenVPN / WireGuard | 基本的に不要 |
古い方式ほどパススルーの影響を受けやすいのが特徴です。
アプリ型VPNで基本不要な理由
NordVPNなどのアプリ型VPNを、PCやスマホに直接インストールして使う場合、VPN通信は端末から直接確立されます。この構成では、ルーターは通常の通信としてパケットを転送するだけです。
- VPN処理は端末側で完結する
- ルーターは通信内容を解釈しない
- パススルー設定が影響しない
多くの家庭利用ではVPNパススルーは「気にしなくていい設定」です。
次のセクションでは、VPNパススルーを有効・無効にすると通信や安全性にどんな影響が出るのかを整理します。
VPNパススルーを有効にすると、「セキュリティが弱くなるのでは」「通信が丸見えになるのでは」と不安になる人は多いですが、実際に起きる変化はもっと限定的です。ここでは、有効・無効によって何が変わり、何が変わらないのかを整理します。
通信の挙動はどう変わるのか
VPNパススルーを有効にすると、ルーターは特定のVPN通信を検知しても遮断せず、そのまま通過させます。つまり、通信内容を解釈したり、暗号を解除したりするわけではありません。
パススルーは「通過許可」であり「中身の処理」ではない
そのため、通常のインターネット通信が突然変わることはありません。
セキュリティ上の影響はあるのか
結論から言うと、一般的な家庭利用において、VPNパススルーを有効にしただけでセキュリティが大きく低下することはありません。VPN通信自体は、依然として暗号化されたままです。
| 項目 | 影響 |
|---|---|
| 通信内容の暗号化 | 変わらない |
| 通常通信の安全性 | 変わらない |
| VPN通信の可否 | 通りやすくなる場合あり |
「オン=危険」という単純な話ではないことが分かります。
「オンにしないと繋がらない」という誤解
VPNが繋がらないとき、原因を何でもパススルーに求めがちですが、実際には無関係なケースが大半です。
- VPN方式がIPv6環境に合っていない
- ルーターVPNと端末VPNの役割を混同している
- VPNサーバー側の制限や混雑
「とりあえずパススルーをオン」は解決策にならないことが多いです。
次のセクションでは、家庭用・業務用ルーターごとにVPNパススルーをどう考えるべきかを整理します。
VPNパススルーは、ルーターの種類や設計思想によって扱いが大きく異なります。「同じ設定名がある=同じ挙動」ではないため、機種ごとの役割を理解せずに触ると混乱の原因になります。ここでは、家庭用・業務用・回線環境の違いごとに、どう考えるべきかを整理します。
家庭用ルーター(バッファロー・Aterm)の場合
家庭用ルーターでは、VPNパススルーは「特定のVPN方式を遮断しないための互換設定」として用意されています。アプリ型VPNを端末で使う構成では、基本的にルーター側で特別な処理は不要です。
家庭用ルーターでは“困ったときだけ関係する設定”
日常利用でVPNが問題なく動いているなら、無理に有効・無効を切り替える必要はありません。
業務用ルーター(Yamaha / og410xa 等)の考え方
業務用ルーターでは、VPNパススルーは「通過させる通信を明示的に管理するための機能」として扱われます。拠点間VPNや社内VPNなど、ルーター自体が通信制御の中心になる構成では、必要性が出てくることがあります。
| 観点 | 家庭用 | 業務用 |
|---|---|---|
| VPNの主体 | 端末 | ルーター |
| パススルーの役割 | 補助的 | 制御要素 |
| 設定判断 | 不要なことが多い | 構成次第で必要 |
業務用では「使っている構成」が判断基準になります。
NTT回線・IPv6環境との関係
NTT系回線でIPv6 IPoEを利用している場合でも、VPNパススルー自体が直接の原因になることは多くありません。問題になりやすいのは、IPv6とIPv4の通信経路が混在することで、VPN方式との相性が崩れる点です。
- IPv6回線そのものが原因ではない
- VPN方式と通信経路の不一致が主因
- パススルー設定は副次的要素
回線や機種名より「構成」を見ることが重要です。
次のセクションでは、VPNパススルーと通信性能・セッション数を結び付けた誤解を整理します。
VPNパススルーを調べていると、「1セッション制限」「10G対応」「10Gbps VPN」といった数値系の情報が目に入り、不安になる人が少なくありません。しかし結論から言うと、これらの多くはVPNパススルーとは直接関係がありません。ここでは、混同されやすいポイントを整理します。
1セッション制限とVPNパススルーは別物
ルーターや回線で語られる「1セッション制限」は、同時接続数や通信管理の話であり、VPNパススルーのオン・オフとは本質的に別の概念です。パススルーは通信を通すかどうかの設定であり、セッション数を増減させる機能ではありません。
VPNパススルーがセッション数を制御することはない
「セッションが足りないからVPNが繋がらない」というケースでは、原因は回線や機器の仕様にあります。
10G・10Gbps対応との関係
「10G対応ルーター」「10Gbps VPN」といった表記も、VPNパススルーと結び付けて考えられがちですが、これも直接の関係はありません。これらはあくまで、ルーターや回線が処理できる最大通信性能の目安です。
| 項目 | 意味 | パススルーとの関係 |
|---|---|---|
| 10G対応 | 物理的な通信性能 | 直接関係なし |
| 10Gbps VPN | 理論上の処理能力 | 直接関係なし |
| VPNパススルー | 通信通過の可否 | 役割が異なる |
速度や帯域の話と、パススルーは切り分けて考える必要があります。
速度が出ない原因を誤解しないために
VPN利用時に速度が遅くなる場合、原因はほとんどが以下のいずれかです。
- VPNサーバー側の混雑
- 暗号化処理による負荷
- 回線品質や時間帯の影響
VPNパススルーが速度低下の原因になることは稀です。
次のセクションでは、VPNパススルーのデメリットや注意点を整理し、「使わないならどうするべきか」を明確にします。
VPNパススルーは便利な場面がある一方で、不要な環境で有効にしてもメリットはほとんどありません。むしろ、設定の意味を理解しないまま触ることで、切り分けが難しくなるケースもあります。ここでは「危険だからダメ」ではなく、「どう判断すべきか」という観点で注意点を整理します。
使わないなら無効でよいケース
アプリ型VPNをPCやスマホで使っているだけの家庭環境では、VPNパススルーが使われる場面はほぼありません。そのため、無効のままでも問題が起きないケースが大半です。
「使っていない機能」は無効でも困らない
VPNが正常に接続できているなら、パススルー設定に手を加える必要はありません。
不要な機能を有効にするリスク
VPNパススルー自体が即座に危険になるわけではありませんが、不要な設定を増やすことで、トラブル時の切り分けが難しくなります。
| 状況 | 起きやすい問題 |
|---|---|
| 理由なく有効化 | 原因特定が難しくなる |
| 設定変更を繰り返す | 通信不安定化 |
| 意味を理解せず操作 | 不要な不安を招く |
ネットワーク設定は「増やさない」ことも重要です。
トラブル時の切り分けポイント
VPNが繋がらない、通信が不安定といった場合でも、まず疑うべきはVPNパススルーではありません。以下の順で切り分ける方が合理的です。
- VPN方式が回線環境(IPv6等)に合っているか
- 端末側VPNとルーターVPNを混同していないか
- VPNサーバー側の状態や混雑
パススルーは「最後に確認する設定」と考えると迷いにくくなります。
次のセクションでは、ここまでの内容を踏まえて、VPNパススルーの考え方をまとめ、判断に迷ったときの基準を提示します。
VPNパススルーは、名前の印象とは違い「VPNを使うための必須機能」ではありません。あくまで、特定の構成においてVPN通信をルーターで遮断しないための補助的な設定です。この前提を理解できていれば、設定画面で迷うことはほとんどなくなります。
VPNパススルーが必要な人・不要な人
ここまでの内容を整理すると、必要・不要はかなり明確に分かれます。
- ルーター越しに社内VPNや拠点間VPNを張る → 関係する場合あり
- PPTPなど古いVPN方式を使っている → 影響する可能性あり
- PCやスマホでアプリ型VPNを使う → 基本的に不要
多くの個人利用では「気にしなくていい設定」という位置づけです。
設定に迷ったときの判断軸
VPNパススルーの設定で迷った場合は、次の順で考えると判断しやすくなります。
- VPNは端末側で張っているか、ルーター側か
- 使っているVPN方式は何か
- 現在、実際に不具合が起きているか
「不具合がないなら触らない」も立派な選択です。
次に読むべきページ案内
VPNパススルーの役割を理解すると、VPNとネットワーク全体の関係も見えやすくなります。より根本から整理したい方は、以下のページも参考にしてください。
VPN設定は「理解してから触る」ことで失敗を避けられます。
VPNの利用形態や接続モデルを全体から把握したい方は、カテゴリページに戻って確認してみてください。
人気VPNアプリの早見表

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